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らぶらぶゲッチュゥ?と、兄の影

こんにちは。

今日は、いつもの神経科クリニックだった。
今朝は寒かったなあ・・・冬に逆戻りだ。重い心を抱えて、クリニックの扉を開ける。見慣れた室内、見慣れた患者さんたち。

「三十路さん、独身?」
「え?あ、ど、独身です・・・」
「いいなあ、身軽で。俺も独身に戻りたいなァ」
「私が結婚、ありえなぁ~い!」

話しかけてきたのは、60歳くらいのオジサンである。娘がいるときいている。独身が羨ましいなどと・・・。三十路だって、好き好んで独身でいるわけではないのに。まあ、こういうのって、このオジサンが幸せな証拠なんだろうな。三十路は微笑んで(ややひきつりつつ)返事をした。

いや、実際羨ましかったのかもしれない。奥さんと喧嘩することもないし、娘に生ゴミ扱いされなくて済むし。好きな女性と、好きなだけ付き合える・・・とか思ったかもしれない。若さが羨ましかったのかもしれない。
「こ、これが若さか・・・」

でもねえ、独身も大変なんですよ。同級生はみんな結婚してるから、同窓会などでは必ず子供の話題で盛り上がる。無論、三十路は蚊帳の外。
結婚相談所なるところから、しつこく電話がかかって来る。個人情報を聞き出そうとする。言いたくないじゃあないですか、こんな私生活。さすがに1月に三十路が激怒して電話を切ってからは、おとなしくなったけど。なんとなく、差し伸べられた手を、振り払ってしまったような罪悪感が残った。

「50歳までに縁がなかったら、諦めます」
「ああ、なるほどね・・・」
クリニックのオジサンは、妙に納得した様子だった。
三十路の従兄は、45歳(だったか)で16歳年下の嫁さんをもらった。50歳という年齢は、そのあたりから出たものだと思う。自分の発言ながら、なぜ50歳なのか、よくわからない。
50歳で、55歳の嫁さんをもらってもいいと思った。嫁さんだけではなく、婿に行ってもいいと思った(待てぃ。そんなオッサンいらんわ!

突き詰めて考えると、三十路は「兄」の後姿を見て憧れているのかもしれない。あくまで「偉大な兄」を目指す三十路。兄にかなうところなど、ひとつも無い・・・からこそ、目指すのだろう。兄よ、愚弟の生きる様を見守っていてくれ・・・。
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cure misoji

Author:cure misoji
永遠の三十路(cure-misoji)
狡猾・残忍・獰猛
四十がらみ的な生物
10万4●歳

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