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天国の友に捧ぐ


ちょうど10年前の、9月終わりの頃のことだった。

定時制の後輩の女の子、Sちゃんが亡くなったのは。

Sちゃんは、この年に卒業し、さあこれから幸福な
未来が待っている、そんな時期の悲劇だった。

自動車事故で、あっけなく24歳の命を散らしてしまった。

彼女の訃報を聞いたのは、10月に入ってからだった。
急いで喪服を着て、Sちゃんの家へ。

Sちゃんは、お骨になっていた。
私は、「非現実的だな」と思ったものだ。
お骨の前に飾られている写真の中で、Sちゃんは笑っていた。
「あ、○○○○来てたの?」
そんな声がして、部屋の戸を開けてSちゃんが現れるかと思った。


生前のSちゃんは、ちょっと不思議な雰囲気を持つ子だった。
なんというか・・・。
きっと悩んでいたのだと思う。
何度か電話をもらったが、つらそうだった。

Sちゃんたちとカラオケに行ったのが、最後の思い出となった。
もっといろいろ話をしておけばよかったと悔やまれるが、
もうどうしようもない。

友人が、この世からいなくなる。私にとって初めての経験だった。
「非現実的」というのは、そこからきていたのだろう。

ひょろりと背が高く、整った顔立ち。
10年経った今でも、Sちゃんの姿は私の脳裡にはっきりと
焼きついている。

今頃はきっと、天国で楽しく暮らしていることだろう。
生きている人間が何を思っても、亡くなった人にとっては
お芝居でしかないのだろうけれど。
私に出来る事は、彼女の冥福を祈ることと、彼女の生きた
様をずっと忘れずにいることだけだ。

節目の年を迎え、私はSちゃんの分も強く生きようと
決意を新たにした。
寂しい秋の夕空をの下、落葉を踏みながら散歩して、
Sちゃんとの思い出に浸ってみた。
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Author:五十路
10万4?歳
軽佻浮薄

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